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漢方薬の面白さ

12月12日の施設内研修にて、川口先生にご講演をいただきました。
こちらは、その内容の抜粋です。

『猪苓湯』

Aさん:血尿・尿混濁・尿路感染症の時に猪苓湯をその都度投与し、
改善されていましたが、足の浮腫も続いており、
木防己湯も何回か処方してきました。
ところが“H.24.1.31には浮腫がなくなり、
20回/日の頻尿が6~9回/日に減少していて’びっくり’でした。
H.24.3以降浮腫はほとんどない状況です。

……猪苓湯について詳しく説明しましょう。……
猪苓湯について
効能・効果;尿量減少、小便難、口渇を訴え。
           尿道炎、腎臓炎、腎結石症、淋病、排尿痛、
           血尿、腰以下の浮腫、残尿感、下痢。
参考(使用目標=証);頻尿、残尿感、排尿痛、血尿など排尿障害のある場合に用いる。
 組成;沢瀉3、猪苓3、茯苓3、阿膠3、滑石3.

・尿路感染症を中心に猪苓湯の効用を考えていた。

猪苓湯の組成分の役割

沢瀉;腎と膀胱の湿を去る。
猪苓;脾・肺・腎の湿を去る。
茯苓;腎と膀胱の湿を去る。
阿膠;裏の熱を去る。膀胱に水を引く。上下表裏の湿を通行させる。
滑石;陰を養い、煩渇不眠を治す。
原典;傷寒論、金匱要略;もし脈浮、渇して水飲まんと欲し、小便不利の者は、猪苓湯、之を主る。

『芎帰膠艾湯』
Bさん:H.24.9.10膀胱留置バルーン交換後血尿著明で、
 再留置行ったが、血尿続き、11日泌尿器科受診。
 「留置バルーンが前立腺部で膨らみ尿道損傷にて血尿を発生している」と診断あり。
 9.12血尿著明のため、芎帰膠艾湯を投与した。
 翌日には血尿は改善。以後、血尿は見られない。

『桂枝加朮附湯』

……桂枝加朮附湯について詳しく説明しましょう。……
桂枝加朮附湯について
効能・効果;関節痛・神経痛
組成;桂皮4芍薬4蒼朮4大棗4甘草2生姜1
        附子0.5
参考(使用目標=証)冷え症で比較的体力低下した人が、四肢関節の疼痛、腫脹、運動障               害などを訴える場合。
 1)関節痛が寒冷により増悪する場合。
 2)微熱、盗汗、朝の手のこわばり、尿量減少などの場合。

方意;寒と湿に侵された者に対する基本的処方
        であるが、桂枝湯に朮附を加えたもので、
        寒邪と湿邪による証が加わる。四肢や躯
        幹の疼痛、関節痛、手足の痺れ感が寒冷
        により増強する。脈は沈遅、舌は淡白。
診断のポイント;関節変形のない関節痛、筋肉
             痛、神経痛。
            手足の冷えを伴う疼痛。(寒湿痺)

Cさん:長いことリュウマチで関節痛がある方です。
H.22.4.30に処方したら、5.7には効果があり、
『全部の関節の痛みが楽になって左足の親指が動くようになった。
生きる勇気が沸いてきた!』とおっしゃいました。
『私は漢方を勉強してきて良かった!!』と思った瞬間でした。

漢方薬には証がある

 漢方薬のそれぞれには、その薬が合う体質、症状、病気と
 その個人の体格、抵抗力など
 その薬が効くかどうかの証があります。
 その特徴を上手く、選択して証に合えば必ず効きます。
 問診・視診・舌診・脈診・腹診などを通して、
 その人の体質・病態に合うかどうか判断しながら処方を決めます。
 合えばその日から効果が解ります。


 漢方薬が保険採用になった昭和50年から投薬し始め、
 これまでもいろんな経験をいたしました。
 今後も病に苦しむ人のお役に立てるよう努力してゆきたい。



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by ootsukawa | 2012-12-27 17:12