一光を照らす・・・桂枝加朮附湯

 
長年のリュウマチの痛みに耐えている利用者がいる。
担当者会議で家族が、「若い頃からの持病で、
いろいろなお医者様からは痛み止めを処方してもらうが
一向に軽くはならない。付き合ってゆくしか仕方が無いと思う。」
と話していた。
漢方で『桂枝加朮附湯』《注1》というのがある。
ブシ(トリカブトなどの塊根)が痛みによく効く。
これを使ってみることにした。

数日後、利用者本人から、
「先生 ありがとうございます。たいへん楽になってきました。
私の命に一光を照らしてくれました。」とのこと。
医者冥利に尽きると思った。

《注1》桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
桂皮(ケイヒ)・芍薬(シャクヤク)・蒼朮(ソウジュツ)・大棗(タイソウ)
甘草(カンゾウ)・生姜(ショウキョウ)・附子(ブシ)よりなる。


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# by ootsukawa | 2010-06-17 20:40 | 漢方

菩提心・・・山田無文・・・その2


本来の純粋な人間に戻れば、
生活は自然に生まれ、動き、生きていける。
東洋は農耕の民であり、
自然の中で米や麦を育て、
どうしたら米が、麦が育ってくれるのかと
相手の身になって育ててきた。
この心が非我に生きる心です。
“自我を捨ててこそ初めて開ける道”である。

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# by ootsukawa | 2010-06-17 14:02 | 菩提心

『看』に込められた意味


『おみとり』とは『お看とり』と書きます。
『看』の漢字の中には“手”と“目”が入っています。
私はこれに、とても深い意味があると思うのです。
目で見て、手で触って、さらに言葉をかけてあげて・・・
人の触れ合いを通し、入所者からいろいろな情報(サイン)をもらって下さい。

今、この施設で ターミナルケアについて話し合いをしているところです。
職員もターミナルケアについて勉強をしておいてください。

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# by ootsukawa | 2010-06-16 20:18

日本古来の薬より・・・伯州散・・・



漢方(薬)に伯州散というのがある。
大同類聚方(だいどうるいじゅほう)《注1》の伯耆薬(ほうきやく)【今の島根県】の門外不出の秘薬である。排膿作用があり、『外科倒し』の異名を持つほどである。
なにしろ、蝮蛇(まむし)・蟹・鹿角を黒焼きにしたものから作られているというから「おおっ」と思ってしまう。
私はこれを紫雲膏の上にふりかけて、褥瘡部分に添付し、使ってゆこうと思っている。
このような薬であるから、かなり高価なものであるが、私の小遣いを使っても早く褥瘡の痛みから開放したいと思ったからだ。
徐々に褥瘡が小さくなり、快方に向かっている利用者の笑顔に合うのも今日の私の喜びの一つである。

《注1》大同類聚方:平安時代に編纂された日本における唯一の古医方の医学書であるとともに、最古の国定薬局方でもある。


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# by ootsukawa | 2010-06-14 17:50 | 漢方

分かち合う



褥瘡があり、手先が器用だと言うAさんに、
私から「自分に特別に合った円座を作ってみてよ。
もし、それが良いようなら皆へも同じものを作ってゆくから。」
と持ちかけたところ、小さい円座を2個作った。
自分用のものと、もうひとつは 踵に褥瘡を持つBさんの分だと言う。
私としてはAさんの その“気持ち”や“おこない”に何らかの
感謝の意を表したいと思っている。
利用者さん同士の かかわり合いも含め、みんなが良くなってゆくことを
喜び合えるような そんな施設にしたい。

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# by ootsukawa | 2010-06-12 17:55